これまで、当ブログで説明してきた「詰め合わせパック」の正体は、「投資信託」という投資商品のことです。本日は、「投資信託」とはどういったものなのか、具体的に説明していきます。
自分がどんな商品を買っているのか理解する事は大切な事です。しっかり勉強していきましょう。
投資信託について
人気の投資信託は?
投資信託といえば、この2つが有名です。
- eMAXIS Slim 全世界株式(通称:「オールカントリー」)
- eMAXIS Slim 米国株式(通称:「S&P500」)
この人気商品をもとに投資信託について説明していきます。
投資信託とは?
投資信託とは、運用のプロが、投資家から集めた資金を元に、株式や債券など様々な投資先に分散して投資する金融商品です。
先ほど挙げた「S&P500」を例に説明します。「S&P500」とは、アメリカ企業で選ばれた500社の株価をもとに算出される「株価指数」のこと。
簡単に言うと、「S&P500」を買うだけで、アメリカの企業500社に、分散して投資ができるということ。
この商品を過去15年間(どの期間の15年でも)保有していた場合、ほぼ100%でプラス収益になっていたというデータがあります。この分散された商品を毎月購入して運用していくことを、インデックス投資といいます。
「S&P500」が人気なワケ
日本人の私たちでもアメリカのいくつかの企業は聞いたことがありますよね。例えば、アップル、Amazon、Microsoft、メタプラットフォームズ(facebook)、アルファベット(Google)など。
アメリカがこれからも期待できる要素があります。それが次の3つ
- 人口が増加していること
- 金融の法整備が整っていること
- イノベーションが生まれていること
1⃣ 人口が増加していること
人口増加は、働き手の増加にも繋がりますよね。人口が増加すれば、有能な人もどんどん出てきて、新たなイノベーションを生むキッカケになります。
2⃣ 金融の法整備が整っていること
金融の法整備が整っている事で、企業などの不正を予防でき、投資家を尊重した基盤を築けます。まさに、アメリカは投資家を尊重しており、株主還元が高い事で知られています。
3⃣ イノベーションが生まれていること
ご存知のとおり、私たちの生活に溶け込んでいる、iPhone、Instagram、Amazon等は全てアメリカの企業のイノベーションにより生まれたものです。アメリカというブランドに各国から有能な人材が集まるからこそ、イノベーションが起きやすい魅力的な国になっています。
このような魅力的な要素があるアメリカの企業500社に分散して投資ができるわけですから、「S&P500」は人気なワケです。
「S&P500」一択か?
今まで説明してきたとおり「S&P500」を選んでおけば間違いない。そう思われた方も多いと思います。
しかし、S&P500にもデメリットがあります。それが、地域分散ができていないという点です。説明したとおり、アメリカの企業500社に分散投資をしていますが、言い換えれば投資先はアメリカのみ。アメリカ経済が落ち込むような事があれば、もちろんその影響はもろに受けることになります。
そこで、人気の投資信託のもう一つ、「オルカン」の出番です。オルカンとは、全世界株式といわれるとおり、国・地域・業種・企業を分散させて、投資する事が可能な商品です。もちろん、今が旬な国・業種・企業等から選ばれるので、現時点アメリカへの投資割合も高くなっています。
もし、アメリカが低迷して、ほかの国の景気が良くなってきたら、運用のプロが、自動的に投資先の割合を変えてくれます。なにもしなくても、オルカンという商品を買っていけば、平均を保てるというわけです。
投資先の決めては?
今までの話を聞いて、どちらを買えばいいのか、すごく迷うと思います。どちらも魅力的な商品ですので、新ニーサでも、「オルカン」、「S&P500」を中心に積立している人も多いのではないでしょうか。
周りがしているから、とりあえず投資を始めたいと思うのであれば、この2つの商品のどちらかを選んでおけば、高い確率で大損はしないと思います。
どちらの商品も長期的に積立をして、お金を増やしていくものです。なので、自分の投資期間を考え、例えば15年先もアメリカ経済が強いと信じるのであれば、「S&P500」を選ぶ。15年先はどうなるか分からないと考えるのであれば、「オルカン」を選ぶ。そういった基準で選んでもいいかもしれませんね。
インデックス投資におけるデメリットは?
忘れているかもしれないので、再度説明しておきます。インデックス投資において、過去の統計では、15年以上運用した場合ほぼ100%の確率でプラス収益となります。
逆にいうと、期間が短ければマイナス収益も普通にありえます。期間が長ければ長いほど、プラス収益で落ち着くというデータがあるわけです。ですので、5年以内に使う予定のあるまとまったお金は、投資に回さないようにしましょう。
投資を続けるポイント
- 最低でも半年〜1年間の生活防衛資金は、銀行口座に残しておく
- 生活防衛資金を確保できたら、期間をずらして、余剰資金を投資(インデックス投資)に回す
- 暴落しても、積立てを継続する
これを続けることで、老後のお金の心配も軽減されます。特に3番目が一番重要です。株価が下がって、マイナス収益になっても積み立てを続けた人だけが、後に信じられないくらいの恩恵を受けられます。その暴落にも耐えられるように、無理な投資はせずに、余剰資金で投資をしましょう。
おわりに
今まで投資という分野に身をおいてなかった人からすれば、難しい用語が多いと思います。ただ、用語の意味を知る事で、安心して投資を続けられるのも事実です。これからも勉強して、明るい未来を作っていきましょう。